不知火が居ない今、この家に居るのは荒谷先生と僕の二人だけだ。
二人きりなのは良いんだ。本当にそれは良いんだ。
問題は距離感が近いのだ。

このように非常に近過ぎるのだ。
正直、此処まで距離感が近いのは初めてなので怖いが、多分それ以上に怖いのは荒谷先生だと思う。先日、とある件が発生してからというものの、精神がやられてしまっている。本来は些細なことで精神を病んでしまうような人ではないが、今回の件は流石に同情する。
何があったのかについては
前の記事でも述べたように、センシティブな内容に当たるので語ることができない。ただ、僕が同じ立場に立っていたら自傷行為や攻撃に走ってしまいそうな状況に陥っていたので、必死に思い留まり全ての感情を飲み込んだ荒谷先生はよく頑張ったと思う。
タルパはタルパーが望めばどんな性別・年齢・人種にもなれる夢のような存在だ。
荒谷先生は僕の「理想」を全て詰め込み、創られた存在だが、精神だけはその「理想」に伴わず未発達な状態。加えて、他者と関わりを持ち刺激を得ることで精神を発達させようにも「肉体」も持たない為、年齢相当までに引き上げるのは難しい。
その為、荒谷先生の設定年齢である「30代後半」の人間であれば落ち着いて対処できるケースも、タルパとなると落ち着いて対処できず躓いてしまう事だってある。僕も元はタルパだったので「設定年齢」という足枷の「重さ」をよく理解している。
加えて、先生の場合、僕の「理想」を反映させようと、常日頃から努力していたのもあって反動が酷く大きい。幼児退行とまではいかないが、常に泣いているような状態なので、先生の傷が癒えるまでは30代後半の人間として扱わず、青年期の子供として見守ることにする
し、今回の問題の「元」を辿れば僕が悪いのだ。その贖罪として何処までも付き合うつもりでいる。
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